玄米は無農薬米を食べよう
マクロビオテックという言葉の広まりと共に、玄米食が注目を浴びており、知人にも玄米食の方が増えてきた気がします。
また、精米するときに出た米ぬかを使用した健康食品というものもあります。
ここで、なぜ、玄米食か?ということを考えて見ます。
そもそも、昔の人は玄米食でした。
精米してから食べるようになったのは、奈良時代以降ですが、この頃は白米を食べるのは一部の上流階級だけでした。
一般庶民は、足踏み式の臼(うす)や水車による精米が普及した、もっと後の年代になってから、白米を食べだしました。
玄米の外側1割を削ったものが、白米になります。9割が残るということです。
ここで玄米と、白米との栄養素の比較です。
実は、お米の中の多くの栄養素、ミネラル、ビタミンの9割は外側のヌカ層および胚芽に含まれています。
つまり、栄養面から見ると、精米して白米にすることにより、玄米時点では10だった栄養のうちの、9割を精米で捨てていることになるんです!
玄米食をする人は、これに気づいた方なんです。
近年、サプリメントの種類が増え、いろんなサプリを同時に飲んだりする方もいますが、そもそも、昔はサプリなんか無いのに、現代人より健康で強い体をしていた人ばかりです。
さて、ここで玄米食をしたいと思われた方、その先にもまだ秘密があります。
実際にお米を栽培する上で、慣行農法(県やJAが指導する栽培指針通りの普通の栽培)では、生育期間中何度か農薬をやります。
特に、穂が出て以降も、カメムシやウンカがでたら殺虫剤、穂いもち(最近病)がでたら殺菌剤をやれとの指導です。
そもそも、こういった虫はいて当たり前です。そして、カエルやクモっていうのは、これらの虫を食べて生きていくのが自然なわけです。
化学肥料を一気に効かせると葉が一気に青くなり、チッソが効き過ぎた葉っぱをめがけて、虫が一気に発生。虫が出ては殺虫剤で皆殺し。密植している稲に病気が出たら殺菌剤。
何か違うんじゃないですか?
特に穂が出て以降、上から粉剤の農薬を振りかけたら、モミ殻を浸透して玄米の表層に沈着しているはずです。
これは実際に自分達でお米を作っているから、わかることですが、お米の一生を実際に目の当たりにしない消費者の方は言われないと絶対気づかない点です。
自家消費用と、出荷用とで、農薬の加減をしている方も多いです。自家消費は、カメムシに食われて黒点が付いていても、それをわかって食べているわけですし、自分で食べるのに何度も念入りに農薬をかける人はいません。
こういったことから、もし、玄米食をされている方は、農薬を意識せずにつくる慣行栽培か、減農薬米なのか、無農薬米なのか、を一度気にしてチェックされると良いと思います。
ちなみに、減農薬とはいっても、穂が出て以降に農薬をやっているか、いないか、こんなことまでは調べられません。生産者の方に聞いて見られると良いかもしれません。
一番良いのはもちろん、生育期間中に農薬をやっていないお米です。
収量は減るし、雑草抜きも大変ですが、自信を持って安全といえる米を作っています。